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海外生活での送金・両替事情2017

海外生活での送金・両替事情2017

海外で生活する際に最初の難関になるのが、日本から現地の口座に送金するということではないでしょうか。そもそもどうやって送金するのかわからない状態からスタートして、面倒な手続きを経て、さらに高い手数料を取られてしまうのが従来の海外送金でした。しかし、近い将来、このような手続きは必要なくなってくるかもしれません。

ここで紹介するのは、海外に居て特に役に立ったお金関係のサービスです。これから海外で生活する方に強くオススメしたい、国際送金サービスのTransferWiseと両替サービスのRevolutは、共に世界中のユーザーから支持されて急成長している企業です。

TransferWise

https://transferwise.com/

TransferWiseはロンドンをベースとするスタートアップで、非常に手数料を低く国際送金を行えるサービスを提供しています。海外の口座への送金を、従来の銀行経由での送金に比べかなり低い手数料で行えるサービスです。

最初にも述べたように、海外生活当初ほとんどの人が行っていることは、日本の口座から海外の口座への送金だと思うのですが、銀行からの海外送金は手続きが面倒くさい上に費用が非常に高い。たとえば三菱東京UFJ銀行から海外送金を行った場合、窓口・インターネット経由とで取扱通貨が異なっていたり手数料が違ったりして一概には言えないのですが、送金額に関わらず最低3000円はかかってしまいます。
http://www.bk.mufg.jp/tsukau/kaigai/soukin/index.html
TransferWiseの場合は、条件によっては手数料は1/10ぐらいになります。

仕組みとしては、Transferwiseでは実際には個別の取引において国際送金しておらず、各国での送金・入金したい複数ユーザーの国内送金・着金の需給を満たすことでトランザクションを成立させるということを行っています。非常に合理的な仕組みです。

使い方

使い方は簡単。Websiteにアクセスします。

https://transferwise.com/jp/

#初回利用にはサインアップ・本人確認等が必要となります。このあたりを参考にしてください。https://www.lifehacker.jp/2016/05/160512transferwise_report1.html

TransferWiseのサイトは非常にシンプルなUIなので迷うことはないと思いますが、送金したい金額を指定し(送り元通貨でも送り先通貨でも指定可能)、送り先を選ぶだけ。

手数料は送金金額によって変動するのですが、WebのUI上で入力金額によって即座に反映され確認できるので、割の良い金額を選んで送金すればとても良いと思います。上記の例だと、10万円の送金で手数料が794円ですね。銀行だと数千円かかることを考えれば破格の安さですね。

その後は、TransferWiseの口座に指定されたTransferWise日本法人の口座に金額を振り込めば良いだけです。手続きから着金まで数日かかるということになっていますが、小額の場合(10万円など)は、翌日か翌々日ぐらいには振り込まれている印象です。(送金・着金の需要のマッチのタイミングがトランザクション成立タイミングなので、メジャーな通貨とマイナーな通貨で日数は変わるでしょうし、これからユーザー数が増えてくればどんどん早くなるのではと思います。)

手続きとしては、振込も含めて5分程度で済むのではないでしょうか。銀行の窓口で何十分も待って書類を記入して送金することに比べたら画期的に便利でなおかつ安いというのが素晴らしいです。

従来の海外送金ですと、手数料が高いため、まとまった金額を一気に送るということが多いと思いますが、Transferwiseだとむしろ小額の送金に向いているため、毎月の生活費を都度振り込むといった使い方が気軽にでき、そもそも海外送金ということをあまり意識しなくなってきますね。

Revolut

次に紹介するのがRevolutです。
https://www.revolut.com/

Revolutはイギリスのフィンテック・スタートアップで、通貨間の両替を手数料無しのインターバンクレートで行えるサービスです。これは海外に住んでいて頻繁に他国へも移動するような方には特に強くオススメです。

個人的には、海外にいて最もお世話になっているサービスで、サービスデザインの観点からも特に気に入っているサービスです。

通貨をApp上で瞬時に別の通貨に手数料無しで両替できてしまうのですが、画面を見れば何がどうなってるかひと目でわかるかと思います。

 

 

Revelutは無料で使用することができます。アカウントを作成するとカード番号が発行されて、紐付けた銀行口座からRevolut口座にいつでも任意の金額を任意の通貨でチャージ(Top-up)できます。
また、Exchangeというボタンを押して、たとえば、デンマーク・クローネからポンドへの両替を選んで任意の金額を入力すれば、瞬時に通貨が変換されポンドとして保持されます。

このRevolut口座のカード番号は、ヴァーチャル・カードとして、オンライン決済時に利用でき、また、物理カードとして、プリペイド型のマスターカードのクレジットカードを6ユーロで発行することができます。

普段の買い物などは当然これで出来てしまいますし、他国へ行った際にもアプリ上で通貨変換すれば良いだけなので、ほぼ毎日使用していますし、通貨で悩まされることは一切なくなりました。結局現地銀行で発行したカードは一度も使ってない。

RevolutはUXデザインも秀逸で、通常はウェブサイトなども併用するようなところも含め全てのサービスがApp起点となっている。口座開設、本人確認、物理カードの申請などがすべてAppから行えること、また、チャージ・両替・利用履歴の管理なども非常にシンプルに設計されていて、すべてAppでできるというのも良いところです。Appでは決済の内容によって項目を仕分けしてくれるので、私の場合は、週の頭に予算を決めてチャージして、全ての支払をRevolutで行い、家計簿アプリ的に支出の管理が行えるという点がとても便利に感じています。利用のたびに通知も来るので、結果的にほぼ毎日Appを開いて口座の金額を目にするようになり、自然とお金の管理を意識するようになるというのも良いところだろう。

残念なのは、私が登録した2017.4時点では日本の銀行口座との紐付けができなかったので、日本国内ではまだ利用が難しいとは思いますが、対応通貨もどんどん増え、現在ではJPY含む100通貨以上に対応していますので、日本での登録ができるようになるのも時間の問題だろう。そうなれば、世界のどこにいってもお金の両替で頭を悩まされることはなくなる。Revolutは非常に便利で良いサービスで、使わない理由はないだろう。

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